こんにちは、PHPエンジニアのYUUKIです。
私とメンバーのMobyは、2月13日〜14日に行われた総合ITカンファレンス「Developers Summit」に参加しました。
その中で、私YUUKIは株式会社うるるさんの「Hackが好きなエンジニアが組織をHackしてみる考えと実践を経てきたヒストリー」の講演を拝聴しました。私は普段開発業務に携わっていますが、マネジメント側の業務は経験がないため、マネジメント側の考えを知りたかったのと、組織をHackするという考えが面白そうだったので、聴きにいきました。
しかし、後日内容を全部忘れてしまったので、↑の資料を再度確認した上でその登壇内容のまとめと感想を書き上げていきます。
概要
Hackが好きなエンジニア萩原さんが、マネジメント業務に興味ある人向けに、以下の知見を共有するという内容でした。
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一つ一つ見ていきましょう。
組織をHackするという考え方
まず、萩原さんがHackに興味を持ったキッカケは、仕事を通じてグロースハックを実践したことにあるようです。
あるサービスの開発で「エンジニアもサービスの成長を一緒に考えよう」という考えのもとグロースハックに取り組み、その中で、自ら作った仕組みがユーザーに影響を与える実感を得たことに楽しさを覚えたようで。それがHackを好きになることに繋がっていったようです。
萩原さんはこの登壇内で、Hackという言葉を以下の様に定義していました。
構造におけるスキマを知る&埋める
具体的には
- 構造を知る=スキマを知る
- スキマに入り込む=スキマを埋める
- ライフハック、グロースハック、システムハックなど、それぞれの何らかのスキマに入り込むもの
先程出た「グロースハック」のスキマに入る込むことと、Hackが関係してくる訳ですね。
実践を得たストーリー
実際に組織をHackするにあたった経緯として、開発業務からマネジメント業務に変わった時の苦悩があるようです。
開発業務では目標が分かりやすかったのに対し、マネジメント業務では不確実性の高いものを相手にしていることで不安が大きいこと、対面する課題の抽象度が高く本質を捉えるのが難しいこと、仕事の成果がわかりにくいこと、があり、なんだかしんどいと。
そこで、マネジメント業務を開発業務と同じように考えてみることにしたそうです。
- 見えないものを見えるようにする→構造を理解する(プログラムやアーキテクチャを理解する)
- 構造を理解した上で、スキマに入り込む
具体的には、以下のような取り組みを行ったそうです。
- 機能する組織を作っていく
- エンジニア組織を会社の武器にしていく
マネジメント業務に活かす具体的な取り組み
機能する組織を作っていく
まずは、機能する組織に必要なことを考えます。
これは、組織の3要素(チェスター・バーナード)に当てはめて考えると分かりやすいです。
- 共通の目的
- 協働の意欲
- コミュニケーション
上記をベン図とし、見えてきたスキマとして
- チームとしての協働
- コミュニケーションの希薄化
- チーム全体の共通目的の認識
上記スキマを埋める具体的な取り組みとして
- 組織の方針を定める/見直す
- 共通の目的
- 自分たちの行動指針を自分たちで作る
- 協働の意欲+コミュニケーション
萩原さんが所属する開発課の基本方針として「More Value Keep Value」があります。
ミッションとして、「長期成長継続化を目指すために新しいプロダクトを作ること」が挙げられ、「価値を素早く提供&将来の価値低下を防ぐことを目指す組織作りを行っていくこと」が課の方針だそうです。
そのために、これまで様々な組織づくりの取り組みを行ってきたようですが、各取り組みは経験に裏打ちされた根拠があることが分かり、それは組織の成功循環モデルという構造から考えると説明ができるようです。
※組織の成功循環モデルとは、関係の質、行動の質、思考の質、結果の質、共に相乗効果が生まれること。
エンジニア組織を会社の武器にしていく
機能する組織作りという点で考えると、プロダクトファーストで考えられるエンジニアが必要。
しかし、経営レイヤーに技術畑出身者が少ないため、改めてエンジニアに持たせる役割を考え直したそうです。
その上で、プロダクトマネジメントトライアングルという図における不在役割をすり合わせることが必要だと考え、そうすると、そもそも役割を全体的に整理できていない、不在役割についてどうカバーし合うかを擦り合わせられていないというスキマが見えてきたようです。
そのスキマを埋めるために、プロダクトマネジメントトライアングルに対する不在役割の埋め方を擦り合わせて、その中で個人のキャリア戦略をプロットする必要があることが分かったと。
まとめ
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感想
しんどいマネジメント業務を、好きだった開発業務と照らし合わせて考えてみることで(萩原さんの場合Hack)改善する取り組みは素敵ですし、マネジメント以外の業務にも使えると思いました。
私は仕様書や見積作成に強い苦手意識を持っていますが、萩原さんのようにHackするという形でスキマを見つけ埋めにいったり、成功しているモデルを参考にすることを意識すると、苦手意識を払拭できるかもしれません。
また、余談の部分で、スキマ埋めの第一ステップとしてまずは見えないものを見えるように「とりえあず書き出してみる」ことを明文化すると、スキマの認識合わせもやりやすいという話がありました。
参考:https://qiita.com/hokutohagi/items/9482b0feb5513735c3d6
↑この手法は、開発者が新規プロジェクトに配属された時にも認識合わせとして取り組むとキャッチアップに繋がると思ったので、今度是非取り入れてみたいです。
コメント
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